紅茶の製造法方と等級って意外と知らない?等級は品質の違いではない事実!
紅茶が出来るまで。
普段よく目にしたり、飲む紅茶ですが、身近な紅茶の製造方法などあまり知る機会がないかと思います。
紅茶の等級は味わいによるものではなく形や大きさで決められる事をご存知でしたでしょうか。
そんな紅茶の製造方法・等級区分についてご紹介します。
オーソドックス製法1
オーソドックス製法は、紅茶を製造する際の伝統的な製法になります。これは、まず摘採した茶葉の水分を減らす萎凋という工程から始まります。
萎凋は、次の工程である揉捻をしやすくするために必要なことであり、日陰干しをする自然萎凋と、温度調整された風を送って乾かす人口萎凋があります。
揉捻は、葉の細胞組織を揉みつぶして、酸化発酵を促進します。また、この時使用する揉捻機の種類によって、リーフタイプやブロークンタイプなどに分かれることになります。
揉捻が終わると発酵させることになり、発酵室やタイルの上に置いて、紅茶特有の味や匂い、水色が適度な状態になるまで酸化発酵させます。
そして、ちょうどよい発酵状態になったら、100℃近い温度の熱風で水分が3%前後になるまで乾燥させ、発酵を止めます。乾燥させたものは、荒茶という状態で不純物が多く含まれるので、静電棒取り機や風選機などでクリーニングされ、綺麗にします。
そして、茶葉の大きさなどによって等級区分され、袋詰めされることになります。
アン・オーソドックス製法
アン・オーソドックス製法には2種類あり、それがCTC製法とローターバン製法になります。CTC製法は、押しつぶすCRUSH・引き裂くTEAR・丸めるCURLの頭文字をとったものになります。
これは、揉捻する際に使う機会であり、より短時間で茶葉を揉捻できるように開発されたものです。揉捻以降は発酵・乾燥・選別される手順となります。
オーソドックス製法との大きな違いは、出来上がりの状態が原型をとどめていないことになります。しかし、切断面が大きいため抽出されやすくなっているので、ティーバッグに使われることが多い形状でもあります。
ローターバン製法では、肉挽き機の原理を利用したものであり、2・3台を利用して作られます。萎凋後の茶葉を投入して、圧搾し細かくします。細かくなった茶葉は玉解きを行い、ふるい上は3台目のローターバンで行われます。
形を整え再び玉解きを行い、ふるい分けをして発酵・乾燥を行う手順となっています。
セミ・オーソドックス製法(オーソドックス製法とローターバン機の併用)
セミ・オーソドックス製法は、オーソドックス製法とアン・オーソドックス製法を組み合わせたものになります。この時に使われるアン・オーソドックス製法はローターバン製法であり、オーソドックス製法の揉捻工程をスピード化することができ、製造時間を短縮することができます。
これは萎凋して揉捻した後の茶葉をローターバンに投入することで、葉を切断しオーソドックス製法に近い味わいと風味を活かしながら、揉捻開始から発酵・乾燥までの時間を大幅に短縮することができます。
それにより、効率的に製造できるようになるため、短い時間で大量生産することが可能になります。セミ・オーソドックス製法で作られる茶葉は、小さめのものになり切断面が多いため抽出速度も速いです。そのため、ティーバッグに使われることが多い製法の一つになります。
また、この製法が使われることが多い地域は、インドやスリランカを中心に普及されており、大半を占めるようになっています。
紅茶の等級区分について
紅茶の等級区分は大きく分けると3つであり、リーフタイプにブロークンタイプ、そしてCTCタイプになります。
主に、形や大きさを表すものであって品質を表すものではありません。
茶葉は大きさによって抽出時間が異なるので、大きさごとに等級を決めているのです。
リーフタイプ
リーフタイプはオレンジペコとも呼ばれ、長い針状の葉であり産毛の付いた芯芽を含みます。大きさ的には、7から11mmほどの長さ位になります。
ブロークンタイプ
ブロークンタイプは主に3つに分けられ、ブロークンオレンジペコーにブロークンオレンジペコ―ファニングス、ダストに分けられます。
ブロークンオレンジペコーは芯芽を多く含み、小さくカットされた形となっており、2から3mmほどの大きさになります。
ファニングスはそれよりもさらに小さくカットされたものであり、1から2mmほどの大きさです。
そして、小さい分抽出される時間も短いため、ティーバッグに使われることも多いです。そして、ダストですが最も小さいサイズの物であり、それほど出回ることがありません。
CTC
CTCとはCTCとはCrush、Tear、Curlの略で、リーフ・ブロークンとは違い丸くなっていることが特徴です。
そして抽出時間も速いので、ティーバッグに使われることが多いです。
リーフティーの等級区分一覧
OP オレンジ・ペコー
一般に細かい針状の長い葉で、若い2番目に若い葉を使用するため。、葉は柔らかく、しばしば橙黄色の芯芽(ティップ)を含みます。オレンジの風味がする訳ではありません。香味が強いのが特徴です。
P ペコー
葉は太めでよく揉まれたもの。OPよりも短く、茶葉の突端に近く、芯芽(ティップ)はあまり含まれません。
BP ブロークン・ペコー
BOPよりややサイズは大きく、芯芽をふくまず形も扁平なものが多く中級品。水色はやや弱く、主に増量用に使われます。
BOP ブロークン・オレンジ・ペコー
ブロークンオレンジペコーは芯芽を多く含み、小さくカットされた形となっており、2から3mmほどの大きさになります。
BOPF BOPファニングス
BOPよりも小型で、細かい分より早く抽出されます。ブレンドに多用される上級品。
F ファニングス
平たく小さなサイズで、ダストより大きい。
小型のファニングス・大型のものはOF(オレンジファニングス)
D ダスト
葉のサイズがもっとも小さいもの。
PD ペコー・ダスト
サイズの最も小さなタイプ。
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