トルコ式・ベトナム式!独自の抽出を楽しむ世界のコーヒー文化と入れ方も紹介。
世界のコーヒー事情
コーヒーは世界中で飲まれているからこそ、それぞれの土地により異なった開発が行われています。
そのため、イタリアにおいてはコーヒーをエスプレッソにして楽しむ方法が確立されていますし、アイルランドはアルコール飲料と共に飲用するといった方法がメジャーです。
世界各国で愛される飲料だからこそそれぞれの地域で根付いた飲み方も存在します。海外旅行の際にはそれぞれの土地に根付いた飲み方でコーヒーを楽しまれてみるのも面白いかもしれません。通常の淹れ方は味しいコーヒーの淹れ方4種解説こちらをご覧ください。
そんな中から、今回は、有名なトルコ式とベトナム式についてご紹介致します。
ベトナム式コーヒー
ベトナムは世界で2番目のコーヒー豆生産国で、ベトナム式コーヒーはコーヒー大国ベトナムではメジャーなコーヒーのいれ方です。
ベトナムがフランス領インドシナと呼ばれていた植民地であった時代に編み出された飲み方で、コーヒー豆の種類のひとつであるベトナム豆を使用しています。
ベトナム豆は日本でも多く出回っているロブスタ種と、現地での生産が少ないためあまり出回っていないアラビカ種の2種類あります。
ベトナム式コーヒーが一般的なドリップコーヒーと大きく異なる点は、焙煎するときにバターを加えてコーヒー豆をローストすることです。
この焙煎方法は他では類を見ない独自の特徴で、甘くほろ苦い味を醸し出しています。ベトナム豆の特徴を最大限に生かせるように、コーヒー器具や用品もよく見かける一般的な紙のフィルターやプラスチックの器具とは違っています。
もっとも大きな違いはフィルターやサーバーなどの器具一式がステンレスもしくはアルミでできていて、紙のフィルターに慣れている人は最初少しとまどってしまいます。
これはフランスの伝統的なフィルターで、組み合わせ式フィルターと呼ばれています。
組み合わせ式フィルターの特徴は底に細かな穴が多数空いている点で、基本的に3層構造になっています。ステンレス製のフィルターは紙のフィルターと異なりお湯がなかなか落ちて来ないため、抽出には10分程度の時間を要します。
そのため抽出にはかなり時間がかかることになり、加えるお湯も少量のため、でき上がったコーヒーはベトナム豆の特徴を押しだしたかなり濃く苦い味になります。
ベトナム式コーヒーは豆の焙煎方法も特徴的ですが、飲み方にも特徴があります。グラスにコンデンスミルクを入れてからフィルターをセットして抽出するため、甘いのが特徴です。
しかもカップの底が見えなくなるまでコンデンスミルクを注ぐのが普通のいれ方のため、思っているよりもかなり甘い口当たりです。
トルコ式コーヒー
コーヒーは世界中で飲まれているものですが、トルコ式コーヒーは人気があります。トルコといえば独特な文化がある地域ですけど、飲み物も他の地域とは違う所があります。
この地域のコーヒーは抽出をするのでなく、煮込むような形で飲む特徴を持っています。
トルコ式コーヒー入れ方
トルコ式コーヒーは日本とは違った所があるので、一風変わった味を楽しめます。このコーヒーを作るためには道具が必要で、2つの道具があれば作ることができます。
一つはイブリックと呼ばれるトルコの道具で、小さめの鍋のような形をしています。もう一つはイブリックを熱するためのもので、温められれば良いのでコンロで十分です。
使うコーヒー豆は深煎りの極細挽きにして、細かい粉状にしたものを利用します。よく使われるものとはかなり違うので、豆を選ぶ時は注意をしなければいけません。
使う量は10ccあたり1グラム使いますから、飲む量に応じて加減すると良いです。トルコ式コーヒーの1杯の量は60ccから70ccなので、使う豆の量は6グラムから7グラムになります。砂糖はだいたい一杯あたり5g程度ですから、必要ならば用意しておくおくといいかもしれません。
トルコ式コーヒーの作り方はまずイブリックに、砂糖とコーヒー豆と水を入れます。砂糖は最初に入れるのでその点は注意がいりますが、後は難しいところはないです。
必要なものをイブリックに入れた後は、コンロにかけて熱していきます。熱する時は金網か何かの上に置くと、安定するのでやりやすくなります。
コンロの火は弱火で時々混ぜながら、泡立ってくるのを待ちます。泡立ってきたら一度火からおろして、しばらくスプーンを使って混ぜます。安定してきたらもう一度コンロで熱して、泡立ってきたらおろします。
この作業を3回ほどしたら完成で、出来上がったらそのままカップに注ぎます。カップに注いだ後コーヒーの粉が沈んだら、上澄み部分を飲みます。トルコ式コーヒーはちょっと変わったものですが、美味しいコーヒーなので試してみてはいかがでしょうか。
また、本場で使用される小鍋のことをジャズベと言いますがトルコ土産としても人気です。
アラブのコーヒー文化
中東にあるアラブではアラビアコーヒーという独自性が高いものが生み出され、一見トルココーヒーに似ているものの実際は異なったものであり、ユネスコ文化遺産に定められるほどの価値があります。
様々な捉えられ方がありますが、一言で表すのなら沸騰しているお湯を煮詰めて生成するのがアラビア式であり、サウジアラビアを中心とした中東にて親しまれているのでアラブコーヒーなどと呼ばれているのです。
アラブコーヒー作り方
具体的な製造方法としてはまず粉をフィルターに通すことなく、直接的にお湯を用いて煮込んでいきます。
粉がしっかりと煮詰まっている印象に感じられたらカップに注ぎ入れるのですが、粉末を誤って飲み込まないように注意しつつ上方向のみを飲み込みます。
そのまま楽しむ方も多いですが、馴染みがある方や少し変化がほしい時はスパイスを使うこともあり、同じ種類でも違った風味が楽しめるのが人気の理由の一つでもあります。
現地の遊牧民達にも根付いている飲料であり、来訪される大切な方々に向けてこうしたコーヒーを提供するといった決まり事があるほどです。
実はこのようなおもてなしの心そのものが文化として価値ある事として認められたので、2015年に無形文化遺産として登録されました。
近年では日本のカフェでもメニューの中に採用される事例が増えてきているのですが、自宅でもポイントを抑えれば作ることができます。
要する材料は粉末状にしたコーヒーと小型の鍋のみであり、鍋で水を沸騰させて沸騰後に火にかけるのをやめてコーヒーを投入します。
すると、すぐに膨らんでくる様子が見て取れるので、およそ30秒蒸らした後いもう一度火にかけて煮込んでいきます。
いかがでしたか。そんなに手間なくできるアラビアコーヒーはアラブ庶民の間で手軽に飲めるように広まった飲み方でもあると言えます。
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