水出しコーヒーを淹れるならこれ!使用器具や水出しに向く豆や粉のポイントは?
水出しコーヒー
すっきりしていておいしい。水出しコーヒーは、ダッチコーヒーやコールドブリューと呼ばれることもあります。最近では喫茶店だけでなく、スーパーや缶コーヒーでもその名を見かけるようになりました。
そんな水出しコーヒーについてご紹介していきます。
水出しコーヒーについて
コーヒーは普通お湯で淹れますよね。しかしお湯を沸かさずに作れちゃうのが、水出しコーヒー。
ドリップに、サイフォン、エスプレッソなど、コーヒーにはいろいろな抽出方法がありますが、そのなかでも「水出し」と呼ばれる抽出方法はかなり特殊なもので、水を使ってゆっくりと抽出することによって、苦みやエグみは抑えられ、良質な甘味と、柔らかい苦みだけが引き出されるのです。
その分抽出には時間がかかってしまいますが、放っておけば出来上がるのでほとんど手間はかかりません。なにより丸みのある独特の風味は水出しコーヒーだからこそ味わえるもの。
また水で抽出するため、香りが逃げずにコーヒーに封じ込められるので、時間が経っても風味が落ちにくく、カフェインが少ないのが特徴。また酸化しにくいので冷蔵庫で保存ができちゃいます。
◎水出しコーヒーの作り方
まず水出しコーヒーには2つの抽出方法があります。
水に珈琲の粉を浸け込み、抽出後に粉を濾過して除く「冷浸式」と、コーヒーの粉に水を点滴していく「ダッチ式」です。
1、冷浸式
前述したように、コーヒー粉に水を注ぎ抽出し濾過するシンプルな方法。最近では、コーヒーパックに粉を入れて冷水に沈める方法もありますし、冷浸式は特別な装置も必要なく簡単に作れます。
ポットのストレーナーにコーヒー粉を入れ、「の」の字を書くように水を注いでいきます。そして、蓋をして半日~1日冷蔵庫に置いておけば完成です。
2、ダッチ式
冷浸式に対し専用のポットを使うダッチ式は、冷浸式よりも雑味が少なく、また効率良く抽出できると言われています。
コーヒーの粉と水をセットするだけで、水を滴下して水出しコーヒーを作れるダッチ式専用ポット。デザイン性の高いこのポットは置くだけでもオシャレで、見た目がとても美しい。価格も安いものだと2,000円から、高いものでは10万円のものまであります。
ダッチ式のコツは、最初にコーヒーに水を少し注いで湿らせておくことです。ダッチ式では、2~8時間ほどで完成します。
◎水出しコーヒー向きの豆・粉
一般的に、コーヒーの苦味は低温で、酸味は高温で抽出されるという特徴があります。
水出しコーヒーはいわば「低温で長時間かけて抽出するもの」。コーヒー豆の持つ「苦み」や「コク」は十分に引き出せますが、「酸味」は抑えられます。よって酸味よりも「苦み」や「コク」が特徴の深煎り豆が適していて、やや深煎りのフルシティーローストや深煎りのフレンチローストを使うことで、より美味しく淹れることが出来るのです。
豆の挽き方も、冷浸式には「中挽き」、ダッチコーヒーは「細挽き」がおすすめです。
◎使用する水
水出しコーヒーは加熱しない分、他の抽出方法よりも水の質が大きく影響します。なので可能な限り良質な水を使ってください。
水道水でも問題はありませんが、1度沸騰させてカルキ抜きをしてから使用した方が良いです。
また、ミネラルウォーターもおすすめです。しかし必ず「軟水」を選ぶということを覚えておいてください。
水出しコーヒーは常温ではもちろん、冷蔵庫で冷やせば良質なアイスコーヒーとして、また温め直せばホットコーヒーとしてでも楽しめます。水出しコーヒーは温め直すと封じ込められていた香りが放たれ、香り高いコーヒーが味わえるんです。温め直す際、直火では酸化が激しく進んでしまって劣化してしまうので、「湯煎」で加熱するということがポイントです。
いかかがでしたか。寝る前にセットしておけば起きたらもう出来上がっている、というこの手間のかからなさ。そしてなんといっても水出しでしか味わえない独特な風味を、是非味わってみてください。